MESSAGE FROM CEO

私たちがフィロソフィを
大切にする理由。

「敬天愛人」を掲げる理由と、それが提案、トラブル対応、社員教育、評価、採用の場でどのように機能しているのか。会社の原点から、率直にお伝えします。

代表取締役 岡口 幸司

サーヴェイトコンサルティング株式会社 代表取締役 岡口幸司

なぜ「敬天愛人」なのか

当社の社是は「敬天愛人」です。西郷隆盛の言葉であり、京セラ創業者・稲盛和夫氏が生涯の指針とされた言葉でもあります。

「天を敬い、人を愛する」。難しい話ではありません。人として正しいことを、正しいままに行う。目の前の人の幸せを、自分の損得より先に考える。 私はこれを、経営のあらゆる判断の物差しにしています。

なぜこの言葉を社是に選んだのか。その理由をお話しするには、私自身の原点からお話しする必要があります。

私は音楽大学でホルンを専攻し、プロのホルン奏者を目指していました。楽器の練習を何よりも優先し、1日に何時間も練習を重ねる毎日でした。しかし演奏の世界は、プロの実力がなければ1円にもならない世界です。どれだけ練習しても、演奏ではほとんどお金になりませんでした。

ただ、この時代に一つ、私の人生の核になる経験をしています。中高生の吹奏楽の指導です。ボランティアで指導していた学校が、私を職員(コーチ)として採用してくれ、アルバイトの傍らだった指導に専念できるようになりました。当時その吹奏楽部は、川崎市の地区大会止まり、たまに神奈川県大会に進める程度の実力で、部員の誰も、学校の誰も、それ以上を想像していませんでした。

しかし私は「努力すれば必ず全国大会に行ける」という信念を、自分にも生徒にも植え付けました。そして、考えられる努力をすべてやりました。強豪校に足を運んで学び、仕入れた情報は吟味して即座に実行する。楽器の構え方といった基礎の基礎から練習を見直し、練習をマニュアル化し、合奏のメソッドを変え、演奏会の企画・運営に至るまで、すべてを目標に向けて整合させる。やみくもな根性論ではなく、目標から逆算して打てる手をすべて打つ努力です。生徒たちも、本当にたくさんの汗を流しました。

その結果、部はコーチ就任からわずか1年で、学校史上初の東関東大会出場を果たしました。神奈川県の高校A部門で東関東大会に進めるのは、150〜200校のうちわずか8校です。翌年も連続で出場しました。そして——創部から40年を超えるその部の歴史の中で、東関東大会に出場したのは、後にも先にも、私が専任で指導したこの2年間だけです。

この成功体験が、私の考え方を確信に変えました。努力をすれば、必ず成果が出る。かいた汗は嘘をつかない。今はダメでも、信念を持って努力し続ければ、どこかのタイミングで必ず花が開く。 私のフィロソフィの原型は、教室でも会議室でもなく、あの音楽室で生まれたものです。

その後、全国大会を本気で目指す私の指導方針と、進学を第一とする学校の方針との間に方向性の違いが生じ、私はコーチを退任しました。そして演奏家として食べていく道も開けないまま、29歳で私はIT業界に入りました。入った会社は、未経験者を大量に採用し、研修についていけない人が1ヶ月以内に半分以上辞めていく、努力して成果を出せる人間だけが残る環境でした。

しかし私は、これを千載一遇のチャンスだと受け止めました。音楽家になれなかった音大出身者に、世間はまともな仕事を用意してくれません。ここでついていけなければ、絶望の生活に戻るだけです。だから朝から晩まで、土日も勉強しました。なけなしのお金で古本を買い集め、読みあさりました。あの音楽室で確信したことを、今度は自分一人に対して証明する番でした。1日でも早くお金をいただけるプロの実力に達し、そこからさらに上を目指して努力を繰り返す――そう考えて行動しました。

今振り返って思うのは、まだお金にならない実力しかなかった私に、給料を払いながら研修をしてくれた古巣への感謝です。会社としては、ビジネスモデルの中の先行投資だったのかもしれません。それでも、投資してもらった側の人間として、あの恩がなければ今の私はありません。

ただ、古巣は、長く勤めることを想定した会社ではありませんでした。給与テーブルは入社から数年分しか設計されておらず、それ以降は昇給が止まる。スキルが上がるほど給与が実力に見合わなくなり、力をつけた人から辞めていく。育てて、数年間利益を出してもらい、送り出す——それがあの会社の形だったのだと思います。

そして、私自身があの会社を去った理由は、もう一つ別にあります。当時(2002年頃)のIT業界では、技術者の経歴を実際より長く見せる「スキルシート」が横行していました。半年の経験を、5年と書く。当時の業界を扱った市販の本にも書かれていたほどで、業界では珍しいことではなかったのかもしれません。しかし、管理職に上がるということは、今度は自分がその偽りの経歴書を作り、部下に「お客様の前では、できることにしておけ」と指示を出す側に回るということでした。

私には、それはできませんでした。だから、辞めました。

人として正しいことを正しいまま貫く——後に稲盛哲学で学ぶこの言葉を、当時の私はまだ知りません。しかし、この基準だけは、あのときすでに自分の中にありました。だからこそ数年後、盛和塾で稲盛氏の教えに出会ったとき、「自分が手探りで守ってきたものに、名前と体系があった」と、雷に打たれる思いがしたのです。私が稲盛哲学を学ぶのは、誰かに心酔したからではありません。自分の人生で選び取ってきた基準と、同じものだったからです。

私はあの会社に、心から感謝しています。同時に、自分の会社はまったく違う形にすると決めました。

当社は、お客様に偽りの経歴を出したことは一度もありませんし、これからも決してありません。努力する人への先行投資を惜しみません。そして、育てて終わりではなく、一生の付き合い、一生の人間関係のつもりで社員を迎えます。 努力を重ねてきた社員たちと、どこまでも高みを目指していく。一人ひとりにも、どこまでも高いスキルを求め続けてほしい。ここで一生、充実したプロフェッショナル人生を送り、一緒に組織を良く、大きくしていく——それが当社のコンセプトです。

「できます」と言う勇気と、嘘の違い

ここまで読んでくださった方、特に稲盛哲学をご存じの方の中には、こう思われた方がいるかもしれません。「稲盛フィロソフィには『能力を未来進行形でとらえる』という教えがある。稲盛氏自身、京セラの創業期には、他社が断った難しい仕事を、設備すらないのに『できます』と言って受注し、受けてから全員で必死に努力して実現し、会社を伸ばしてきたはずだ。偽りのスキルシートと、何が違うのか」と。

当社の行動規範にも「能力を未来進行形でとらえる」はあります。だからこそ、この線引きを明確にしておきます。

「能力を未来進行形でとらえる」は、未来への約束です。「納期までに、この成果を必ずお届けします」とお客様に約束し、その約束を果たすために全員で必死に努力する。稲盛氏は、設備がなければ設備そのものを自分たちで作ってでも、約束した未来を現実にしました。できないままで終われば嘘になる——だからこそ、成功するまで諦めない。果たせなかったときの責任とリスクは、すべて自分たちが負う。お客様が受け取るのは、約束された成果そのものです。

偽りのスキルシートは、過去の偽装です。「この技術者には5年の経験がある」という、事実に反する過去を売る行為です。未来は努力で変えられますが、過去はどんな努力でも変えられません。半年の経験は、何をどうしても5年にはならない。だからこれは、口にした瞬間から嘘です。そしてお客様は、存在しない経験に対価を払わされ、知らないままリスクを負わされる。動機を問えば、前者はお客様のニーズに応えるための挑戦であり、後者は自社の単価を上げるための欺瞞です。

当社も、お客様のニーズを伺ってから、短期間で社員に集中的な研修を施して案件に臨むことがあります。それは「納期までに、この成果を出せる体制にします」という未来への約束であり、約束を果たすための先行投資です。しかし、個人の経歴を偽って高く売ることは、決してしません。成果は、未来進行形で約束する。事実は、ありのままに伝える。 この二つを分けることが、当社の商売の基準です。

人の2倍、3倍の努力を毎日続けると、遅れて始めた人間でも、いつのまにか順調に歩んできた人に追いつき、追い越していきます。私はこの業界に入って1年で、新卒からこの業界で5年やってきた方と肩を並べる、いやそれ以上の実力を持てたと自負しています。そしてその努力は、経営者になった今も続けています。

だから当社を創業したとき、決めたことがあります。この会社は、技術を売る前に、人を大切にする会社にする。そして、努力する人に本気でチャンスを与え、先行投資する会社にする。 お客様も、社員も、協力会社の方も、その先にいるエンドユーザーの方も。それを一言で表す言葉が「敬天愛人」でした。

チャンスは与える。努力は、あなたのものです

この原点があるからこそ、当社の採用に対する考え方は明確です。

未経験からでも、遅れて始めても、あきらめる必要はまったくありません。私自身がその証明です。当社は私の古巣とは違い、ふるい落とすための環境ではなく、体系的な研修と、日々のフィードバックで、本気で育てます。

誤解のないように書き添えておくと、当社は「未経験者を集めた会社」ではありません。社員には、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学といった大学の出身者もいれば、公認会計士資格を持って入社した者もいます。会計とITの両方を深く扱うERPの仕事には、こうした高度な専門性を持つ人材が欠かせません。つまり当社には、様々な入口から人が集まっています。学歴も、資格も、歩んできた道も様々です。ただし、入ってからの基準は、全員同じです。努力し続けること。フィロソフィを実践すること。 華やかな経歴は努力を免除しませんし、経歴の遅れは努力で必ず取り返せる。入口の多様性と、基準の一貫性——それが当社の組織の形です。

ただし、はっきりお伝えしておきたいことがあります。チャンスは会社が用意しますが、努力は本人にしかできません。 入社は権利の獲得ではなく、スタートラインです。この仕事は、努力できる人しか通用しない世界です。そして努力の成果は少しずつしか現れません。半年頑張ったから熟練コンサルタントと同等になれる、という世界でもありません。それでも人の2倍、3倍の努力を毎日積み重ねた人が、数年後に周囲を驚かせる実力者になっていく――私はそれを自分の人生で経験し、今は社員の中に見ています。

当社の行動規範に「誰にも負けない努力をする」「実力主義に徹する」という項目があるのは、綺麗事ではなく、私の人生そのものだからです。この考え方に共感できる方にとって、当社は最高の環境だと約束します。逆に、努力を続ける覚悟のない方には、当社は合いません。それをお互いのために、最初に正直に申し上げておきます。

稲盛経営哲学とは何か ― 精神論ではなく、実績に裏打ちされた経営手法

私たちが学ぶ稲盛経営哲学について、ご存じない方のために、事実を簡潔に記します。

稲盛和夫氏(1932-2022)は、27歳で京セラを創業し、一代で世界的企業に育て上げました。1984年には「国民のために通信料金を安くしたい」という一念で第二電電(現・KDDI)を創業。ソニー創業者・盛田昭夫氏らの賛同を得てスタートしたこの挑戦も、日本を代表する通信企業へと成長しました。一人の経営者が、異なる業種で二つの大企業をゼロから生み出した例は、世界でも稀です。

そして2010年、経営破綻した日本航空(JAL)の会長に、78歳にして無報酬で就任。倒産企業と言われたJALを、わずか2年8ヶ月で再上場に導きました。このとき稲盛氏が持ち込んだものは、資金でも技術でもなく、フィロソフィ(考え方)とアメーバ経営(管理会計手法) でした。「考え方が変われば、会社は再生する」ことを、日本中が目撃した出来事だったと思います。

稲盛氏が中小企業経営者のために私財を投じて主宰した経営塾「盛和塾」は、国内56塾・海外44塾、塾生約1万4千人にまで広がりました。著書『生き方』は日本で140万部、中国では580万部を超えるベストセラーとなり、アリババ創業者のジャック・マー氏、ファーウェイ創業者の任正非氏など、世界的経営者にも深い影響を与えています。

私自身、盛和塾で稲盛氏に直接学んだ塾生の一人です。 そして、盛和塾を代表する経営者であったブックオフ創業者・坂本孝氏(後に「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」を展開する俺の株式会社を創業)は、私にとって兄弟子にあたる方であり、公私にわたり大変お世話になりました。

実を言えば、私は坂本さんに出会う前から、坂本さんのお世話になっていました。先ほど「なけなしのお金で古本を買い集めて勉強した」と書きましたが、その古本を買っていた店こそBOOKOFFです。起業前の経済的に厳しい時期も、経営やITを学ぶための本はBOOKOFFで揃えました。引っ越しのときには「BOOKOFFがある駅」を条件に住まいを選んだほどです。まだ何者でもなかった時代の私の、学びのインフラをつくってくださった方——それが坂本さんでした。そのご本人と2014年、盛和塾の男声合唱団で出会いました。音楽の道から人生を始めた私が、音楽の場で兄弟子と出会ったのですから、ご縁とは不思議なものです。

間近で見た坂本さんは、大御所の経営者も集う場で、むしろ立場の低い人ほど大切にする方でした。独身だった私を本気で心配し、「名刺を10枚持ってきなさい」と結婚相手探しの世話まで焼こうとしてくださいました。人の人生に、本気で一歩踏み込む方でした。「心をひらいて、バカになることです」——坂本さんのこの言葉と生き方から、中古書籍販売という新市場を切り拓いた挑戦力だけでなく、挫折を経てなお人を信じ、「利他」の心で再起する強さを学びました。フィロソフィが綺麗事ではなく、逆境で本当に効く実学であることを、私は坂本さんの背中から教えていただきました。

当社が学んでいるのは、こうした実績と系譜を持つ、検証された経営手法です。

当社の経営理念と、Survate Philosophy「行動規範」全45項目(→リンク)は、京セラフィロソフィ、KDDIフィロソフィ、JALフィロソフィを基に、当社の仕事に合わせて編纂したものです。稲盛氏は生前、私たち塾生に「フィロソフィはそのまま使ってもよいし、自社に合わせて変えてもよい。ただし必ず実践し、社員を幸せにしなさい」と言われていました。当社の行動規範は、その言葉に応えるための、いわば暖簾分けを受けた実学です。京セラを、KDDIを、そしてJAL再建を支えたものと同じ判断基準で、私たちは日々の仕事をしています。

業務の中で、どう活きているのか

理念は、額に飾るものではなく、日々の判断に使うものだと考えています。当社では、フィロソフィは次のような場面で実際に機能しています。

1. お客様への提案の判断基準

私たちはOracle Fusion Cloud ERPの導入・運用保守を主力事業としていますが、提案の場面では必ずこう自問します。

「これは本当にお客様のためになるか。自社の売上のために、不要なものを売ろうとしていないか」

稲盛氏の言葉に「動機善なりや、私心なかりしか」があります。たとえば、アドオン開発を受注すれば当社の売上は増えます。しかし標準機能で十分に業務が回るなら、私たちは「作らない」ことをご提案します。目先の売上より、お客様の10年後の保守コストを考える。この判断ができるのは、判断基準が「損得」ではなく「善悪」だと、社内で共有されているからです。

2. トラブル時の行動基準

システムの仕事に、トラブルはつきものです。そのとき私たちが最初にすることは、責任の所在の議論ではなく、お客様の業務を止めないための行動です。原因が自社か他社かに関わらず、まず動く。「土俵の真ん中で相撲をとる」――問題が小さいうちに、余裕のあるうちに手を打つ。これも私たちの共通言語になっています。

3. 社員教育・評価の考え方

当社では月に一度、全員でフィロソフィの勉強会を行っています。テーマは「利他の心」「謙虚にして驕らず」といった考え方を、実際の案件の出来事に引きつけて話し合うことです。読書会や精神論の場ではなく、「先週のあの場面で、自分はどう判断すべきだったか」を持ち寄る、実務の振り返りの場です。

評価においても、技術力と同じ重みで「仕事への向き合い方」を見ます。稲盛氏の方程式に「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」があります。能力と熱意は0から100までですが、考え方だけは、マイナスがあり得る。どれほど技術が高くても、お客様や仲間を軽んじる人を、当社は評価しません。 逆に、いま技術が途上でも、誠実に学び続ける人を、私たちは全力で育てます。私自身が未経験から育ててもらった人間ですから、これは建前ではありません。

正直にお伝えしたいこと

フィロソフィ経営については、いろいろな受け止め方があることを承知しています。「宗教的ではないか」「価値観の押し付けではないか」と感じる方もいるでしょう。実際、当社の社風が合わずに離れていった方もいます。それは私の力不足でもあり、事実として受け止めています。

その上で、誤解のないように申し上げます。

  • フィロソフィは信仰ではなく、判断基準の共有です。盛和塾自体、無宗教の人も仏教徒もキリスト教徒も共に学ぶ場であり、特定の信仰を求めるものではありませんでした。私たちは小さな会社です。社長が全ての判断に立ち会うことはできません。だからこそ、「迷ったときに何を基準に決めるか」を全員で揃えておく必要があります。それがフィロソフィの実務的な役割です。
  • 強制はしません。しかし、共有はお願いします。 考え方に共感できないまま働くことは、本人にとっても会社にとっても不幸です。だから採用の段階で、私たちはこの姿勢を包み隠さずお伝えしています。このページを設けているのも、そのためです。
  • 社長への忖度を求めるものではありません。 むしろ「人として正しいか」が基準である以上、社長である私の判断が間違っていれば、社員は正面から指摘すべきです。私がその指摘を歓迎できているか、常に自分に問うています。まだ道半ばですが、そういう会社でありたいと本気で考えています。

実践の記録 ― 掲げるだけでなく、毎日書いています

フィロソフィは、実践されなければ額縁の飾りです。当社では、社員一人ひとりがその日の業務でのフィロソフィ実践を、自社開発のクラウドサービス「フィロクラ」に毎日記録しています。実際の運用データの一部をご紹介します。

直近の実績(2026年7月〜8月上旬・約6週間)

  • 実践投稿数:450件(月間約300件ペース)
  • 投稿頻度:ほぼ毎営業日、日々12〜25件の投稿があります
  • 1件あたりの平均文字数:約360字 ― 一行の感想ではなく、その日の業務の具体的な振り返りです
  • 投稿には金・銀・銅の評価がつき、フィードバックが循環しています

実際の投稿から(本人の了承を得て、一部要約・匿名で掲載)

「人として正しいことを正しいまま貫く」― 情報セキュリティ担当社員の実践

社内システムのパスワード要件が、想定していた基準と異なっていることに気づいた。多忙な合間を縫ってセキュリティ向上の対応をしてくださった社長に、さらに指摘を重ねるのは正直やりづらい。――気持ちの上ではそう思うのだが、ISMS構築に携わる立場としては、目の前の穴に気づいたら素直に報告するまでである。そう考えて、役割通りに行動した。

「仲間のために汗をかく」― 社内研修を担当する社員の実践

研修テストの改修に着手した。既存のテストを見直すと、業務との結びつきがイメージしづらい内容になっていると気づいた。受講者に向けては問題文の意図を明確にし、運営側に向けては不足していた模範解答を自ら作成して採点負荷を減らした。仲間のために汗を流した結果、気づけば自分自身の知見が一番広がっていた。誰かのために動くことが、結果的に自身の成長につながると実感した。

「高い目標をもつ」― 研修採点の自動化に取り組む社員の実践

受講生へ的確なフィードバックを返しつつ作業負担を大幅に減らすという目標を掲げ、2年ほど前から採点自動化の試行錯誤を続けてきた。一度は大規模な仕組みが必要と判断し、手作業に妥協していた。しかし諦めきれず、先月導入された新しい生成AIツールでのアプローチを試みたところ、一目でフィードバックポイントが分かる成果物を一瞬で生成できた。高い目標を持ち続けていたからこそ、突破口となるツールを課題解決につなげられた。

一つ目の投稿を、あえて選びました。「フィロソフィ経営の会社は、社長に物を言えないのではないか」――そう思われる方にこそ、読んでいただきたい記録です。「人として正しいことを正しいまま貫く」という行動規範が本当に共有されていれば、その基準は社長にも向きます。社員がそれを実践し、記録として残っている。これが当社のフィロソフィの実態です。

なお、この「フィロクラ」は当社が開発・提供している経営理念共有クラウドサービスです。私たちは自社製品の最初のユーザーとして、この仕組みを毎日使い込んでいます。

私たちが目指すもの ― 日本一への志

当社の志を、はっきり書いておきます。ERP関連分野の仕事で、日本一の会社になることです。製品を提供するOracle社やSAP社といったベンダーは別として、導入・開発・運用保守というERPの現場の仕事において、品質でも、信頼でも、人材でも、日本一と呼ばれる会社を本気で目指しています。

社員数十名の会社が何を大それたことを、と思われるかもしれません。しかし私は、川崎の無名の吹奏楽部が、信念と正しい努力によって県の頂点のすぐ近くまで駆け上がるのを、この目で見て、この手で実現してきました。今はダメでも、信じて努力し続ければ必ず花が開く。会社も同じだと確信しています。

ただし、日本一への登り方は、先に決めてあります。人として正しいことを正しいまま貫く。利益とフィロソフィが衝突したときは、フィロソフィを優先する。 目先の売上のために不要なものを売る日本一なら、要りません。お客様に、社員に、関わるすべての人に「この会社と仕事ができてよかった」と言っていただきながら登る日本一だけを目指します。遠回りに見えるかもしれませんが、信用の積み重ねこそが最短距離だと、私は信じています。

経験を積んでこられた方へ

このページを、転職を考える中で読んでくださっている方へ。最後に、私たちが一緒に働きたい方をお伝えします。

ERPの現場で腕を磨いてこられたベテランの方。確かな技術をお持ちの方。その経験と技術は、大きな組織の中では数多い歯車の一つとして扱われてきたかもしれません。当社では違います。日本一を目指す登攀の、中核です。

上を目指す会社の一員として、仕事にやりがいを感じたい方。プロフェッショナルとして、自分の仕事に誇りを持ちたい方。あなたの技術と経験を、フィロソフィという土台の上で存分に振るってほしいのです。

処遇についても、率直に申し上げておきます。小さな会社だから給与は控えめだろう——そう思われるかもしれませんが、実力と成果に応じて、年収1,000万円クラスの処遇を用意できる会社です。行動規範に「実力主義に徹する」とある通り、プロフェッショナルの仕事にはプロフェッショナルの処遇で報います。そして先に書いた通り、当社は社員を「育てて送り出す」会社ではありません。一生の付き合いのつもりでお迎えし、共にどこまでも高みを目指す会社です。腰を据えて、プロフェッショナルとしての人生をここで築いてください。

未経験からこの世界を志す方へ

そしてこのページを、「自分にもできるだろうか」という気持ちで読んでくださっている方へ。かつての私——29歳、職歴は音楽だけ、世間に自分の居場所がないと感じていた頃の私のような方へ、お伝えします。

未経験でも、遅れて始めても、あきらめる必要はありません。私自身がその証明です。当社は、まだお金を生まない実力のあなたに給料を払いながら、体系的な研修で本気で育てます。かつて私が受けた先行投資を、今度は私が、あなたにする番です。そして育てて送り出すのではなく、一生の付き合いのつもりでお迎えします。

ただし、ここまで読んでくださった方にはもうお分かりの通り、正直にお伝えします。入社はゴールでも、権利の獲得でもありません。スタートラインです。 この仕事は、努力できる人しか通用しない世界です。研修があるから安心、ではなく、研修を足がかりに、人の2倍、3倍の努力を毎日続ける覚悟のある方に来ていただきたい。半年で熟練コンサルタントにはなれません。成果は少しずつしか現れません。それでも、信念を持って努力を積み重ねた人が、数年後、新卒からこの業界を順調に歩んできた人を追い越していきます。私はそれを自分の人生で証明しましたし、今は社員たちの中に見ています。

人生を再出発する覚悟と、誰にも負けない努力。この二つを持ってきてくださるなら、当社はその全部に応える場所であることを約束します。

どちらの道からでも、条件はただ一つ

経験者の方にも、未経験の方にも、当社が求める条件は同じく一つだけです。ここまでお読みいただいたSurvate Philosophyに、賛同していただけること。今この瞬間にすべてに共感できなくても構いません。「この考え方で働いてみたい」「これから賛同していきたい」——そう思っていただけるなら、それで十分です。逆に、どれほど高い技術や輝かしい経歴をお持ちでも、この考え方を共有できない方とは、残念ながらご一緒できません。それが当社の採用の、変わらない基準です。

最後に

私たちは、ERPという企業の基幹を預かる仕事をしています。お客様の会計データ、業務の根幹に触れる仕事です。この仕事に必要なのは、技術力だけではありません。「この人たちになら任せられる」と思っていただける人間性です。

敬天愛人を掲げるのは、格好をつけるためではありません。この仕事を長く、誠実に続けるための、最も実用的な指針だからです。

この考え方に「面白そうだ」と感じてくださる方と、お客様と、これからもご縁をいただければ幸いです。

サーヴェイトコンサルティング株式会社 代表取締役 岡口幸司